少しずつ、片づけの仕組みを育てていく暮らしへ


どうしてすぐに散らかっちゃうんだろう?すぐに人を家に呼べる家にしたいのに!

気軽に人を呼べない感じですか?

そうなんです!呼べるとしたら、最低でも1週間前には教えてほしい(笑)。その間に、掃除して、片づけて、心の準備して…って感じです。

すごく分かりますよ!だって私もまったく同じでしたから!
「片づけ=イベント」だった当時の私
片づけが苦手だった、と言っている私ですが、決して、まったく片づけられなかったわけではありません。でも、今と比べると、うまくいかない理由がいくつもありました。
- 人を呼べないほどではないけれど、「誰か来る」となれば大慌てで片づけていた
- 一応キレイにはできるけど、その日限り。数日後にはまた元どおり
- 片づけの終盤で、行き場のない細かいモノがごちゃごちゃ残ってしまう
- 突然「片づけスイッチ」が入って一気にやるけれど、継続しない
似たようなご経験、ありませんか?
結局、気合で片づけても、長続きしない。それが私のパターンだったのです。
そうなると、「ああ、やっぱり私ってダメだな」「なんで続かないんだろう」って、自分にがっかりしてしまうことも…。
でも、ある時ふと気づいたんです。
「キレイにする力」と「キレイを保つ力」は、まったく別のスキルだと。
ここから、私の片づけとの向き合い方はガラリと変わりました。
一気にやらない。散らかりにくい“仕組み”をつくる
それまでの私は、毎回“力技”で片づけていました。
でもそれって、ずっと走り続けるようなもの。
それよりも大切だったのは、「散らかりにくくなる仕組み」を日々の暮らしの中に組み込むことでした。

散らかりにくくなるために大切なのは、
「使った後に自然に戻せる」仕組みをつくること
人は、面倒だと感じる行動を後回しにしがちです。
つまり、「元に戻す」のが面倒だったり、どこに戻せばいいか分からなかったりするから、モノはその場に置かれ、散らかっていく。
大事なのは、
「しまいやすさ」や「戻しやすさ」を優先すること
「片づけやすいようにがんばる」のではなく、「片づけなくても散らからないようにしておく」
という発想への転換です。
それを実現するための具体策(5つ)
では、「戻しやすい仕組み」をつくるために、私が実践している具体策を5つご紹介します。
- 定位置は「取りやすさ」より「戻しやすさ」で決める
→ 取り出すのは誰でもできる。でも戻すのは面倒になりがち。戻すハードルをとことん下げる。 - 床やテーブルなど“平らな面”にはモノを置かない習慣をつくる
→ 平面は「とりあえず置き」の温床。何も置かない状態を“標準”にすると、散らかり方が変わる。 - 「仮の置き場所」をあえて用意しておく
→ すぐに片づけられない現実もある。だからこそ、「一時的に置いていい場所」を決めておくことで、迷子になるモノが減る。(たとえばカゴや引き出しなど) - “よく使うもの”だけが表に出るようにする
→ 出しっぱなしでも気にならない収納(トレーやカゴ)に収めることで、使いやすさと整頓を両立。 - 家族も分かるルールは“見える化”して共有する
→ 自分だけが分かっていても、戻すのは家族。ラベリングや定位置表示で「誰でも分かる」状態にする。
どの工夫も、完璧にする必要はありません。
「ちょっとラクになる」「迷わなくなる」ためのヒントとして、必要なものを選び取ってみてください。
どれも“特別なモノを買う”必要はなく、「こうすればラクかも」と考える視点が鍵です。
散らかる=意志が弱いからではなく、仕組みがないから。
だからこそ、「自分や家族の性格に合った仕組みをつくる」ことが、片づけの本質だと私は思っています。
「どうすればいいか分かる」ということ──それだけで、片づけへの負担は軽減されるものです。
家族がみんな、どうすればいいのかが実はよく分かっていないのかもしれません。
1分の“リセット習慣”で未来が変わる
ご紹介した5つの対策を継続させるためには、毎日の習慣が大切です。
散らかったら片づける、という習慣を手放し、
使い終わったらすぐに片づける、という癖をつけることは、片づけ上手への第一歩です。

確かに… 散らかってから片づけようとするから大変なんですよね…

定着すれば、散らからない家が実現しますよ!
たった一つの工夫で、日々は変わり始める
片づけって、「ちゃんとやらなきゃ」と思うほど苦しくなってしまうものです。
でも、たった一つでも「ラクになる工夫」が見つかると、そこから日常が軽くなります。
すると、今までは気にならなかった時間ができたり、誰かに声をかけたくなったり…。
家が整ってくると、不思議と心にも余白が生まれてくるんですね。
「一気にがんばる片づけ」から、「少しずつ仕組みを育てる片づけ」へ。
小さな一歩から、一緒に始めていきましょう。